親の接し方で不登校を解決 | 解決志向セラピーで声かけしよう

解説志向セラピーによる不登校への支援-不登校は子供の育ち直しのチャンスです。

 香川県で不登校の問題に取り組んでいる森田直樹さんは,子供をほめること-コンプリメント-を親にやってもらうことで,子供の自尊心や自信を育てる方針をとっています。
 実はこれは解決志向ブリーフセラピーと呼ばれるカウンセリングの手法を用いています。解決志向ブリーフセラピーでは「原因を見つけてそれを叩く」という発想を取りません。電気製品ならば「ここの回路が切れているので接続すれば元通りになります」という「一つの原因を見つければ問題は解決する」という事態もありうるでしょう。しかし、心の問題の場合、そのような原因→結果という一直線的な因果関係は成り立ちません。むしろ生活習慣病の方がモデルになります。生活習慣病の「原因」は「食生活も影響しているし、生活リズムの混乱も影響しているし、職場ストレスも影響しているし・・・」と関与している「原因」を挙げれば無数に上がります。「この原因さえ解消すれば」というような犯人捜しは不可能です。
 解決志向ブリーフセラピーは犯人探しを一切やらないカウンセリングです。過去の因果関係にこだわらず、ひたすら「何が事態を改善するか」ということに注目を向けます。そして、クライアントの長所を見つけて、ほめることによって、クライアントが自らの長所に気がつきそれを活用できるようにしてゆきます。
 相手の良い所を誉める事をコンプリメントと呼びます。
 森田さんが推奨しているのは、家庭でもこのコンプリメントをやってみようということなのです。
「 おこさんの良いところ3つ見つけて,毎日世界一幸せなお母さんになったつもりでほめて下さい。」具体的に例えば忙しい時,「洗濯物をたたんでくれて気が利く親切な子で嬉しいわ 」「これを一人であなたが片付けてくれたの?すごい,たいしたもんだ」などというように。「あなたの足音を聞いているだけ嬉しい」というものまで。とにかくコンプリメントのシャワーを浴びせるのです。
 毎日コンプリメントを探す親も大変ですが,このようなほめる行為を続けます。3日~3週間で何かが変化していきます。
 そして,ある時期が来ると,中高生の子供でも赤ちゃんや幼児に戻ったような遊びをしたり,母親にべったりくっついたりする時期が来ます。これはたくさんのコンプリメントの効果の現れです。または,甘えるように親を試すような言葉を言ってきます。(これについては出来る事は出来るが,出来ないことはこういう理由から出来ないと言えばいい)
 こうした自信をためても,十分にたまっていなければ,登校しても,また休むことはあります。ですから,親も根気よくコンプリメントを続けましょう。
 また少し元気が出てきたら,親子で趣味などの活動でもしましょう。

子どもの自己評価が上がった後で電子機器を絶つ

 さて,現代の不登校の子供のほとんどが,昼夜逆転しテレビやパソコン,ゲーム,ケータイ電話に対して中毒症状を示します。これは「不登校の底」と言います。
 しかし,ある時期にこの状態を断つことが大切です。ある時期とはコンプリメントが十分に子供の心に内面化してからです。この時期に,家族にあらかじめ説明します。「電子機器を遮断します。3日ほど人が変わったよう暴れたり,自殺する等と喚きます。しかしここが踏ん張り時,この3日間頑張れば,電子機器による快適な不登校生活に戻ることはない」
 
 森田さんは,問題を長引かせないように,学年が変わるまでの時期に再登校を目指しています。また,再登校後のフォローアップもしています。