睡眠障害の世代別特徴 | 不眠症症状は年齢によって違うことをご存じですか

睡眠障害を持つ人の割合 | なんと成人の1/3の有病率

 
 以下はDSM5での解説が元になっていますので、主にアメリカの数字ということになります。
 成人が不眠症状を訴える割合は成人の1/3に及びます。全人口の10~15%が「日中眠たい」と日中の活動に支障を感じています。そんな感じを持つ人のうちの約半分に当たる6~10%が不眠障害の診断基準を満たしているとされます。
 不眠は他の医学的疾患と合併することが多い。精神疾患では40~50%が不眠を併発している。
 患者数の男女比は1対1.44で男性より女性の方が多い傾向にあります。女性はしばしば第一子の誕生や更年期,閉経などのきっかけによって発症することが多いとされます。妊娠中の女性の不眠は決して珍しくありません。

世代別の症状の発展と経過

赤ちゃんの睡眠障害

 赤ちゃんの不眠は、まだ大人の生活リズムに合わせることができないでいる時期に多く起こります。自然におさまることが多いとされますが、赤ちゃんの世話に追われる親を消耗させてしまうことも珍しくありません。

幼児期の睡眠障害

 
 幼児~小児期における睡眠困難は,条件付け要因によって引き起こされることが多いとされます。例えば、親がいないところで入眠したり,再入眠することを学習していない子供などです。つまり、睡眠障害は「いつもそれで眠っている何らかの条件が整っていない」時に起こりがちです。
 最近では、夜更かしをしたり等、一貫した睡眠時間および就床時間の習慣がないことによって起こりうる場合もあります。

青年期の不眠

 青年期に不眠症が初めて始まる場合が多いとされます。不規則な睡眠が引き金となったり,悪化させる要因となります。
 ライフイベントや睡眠スケジュールの変化,環境の変化によって不眠の初期症状がはじまることが多いのですが、多くは、環境に適応するとともにおさまる。
 ただし,その中で、もともと睡眠障害に脆弱な傾向を持つ人は,最初のきっかけとなる出来事がおさまっても不眠が慢性化する場合もあり、慢性化の割合は1~7年の経過観察では45~75%とされます。また不眠の特徴も時間と共に変化するケースも見られます。

中高年の不眠

 不眠は中高年に最も多いものです。入眠困難が青年期に多いのに対して, 中高年は睡眠維持困難が多く、眠っても夜中に起きてしまうという形になることが多いのです。
 高齢者になると,睡眠時間が少なくなるが,意外と熟睡感があり,日中の活動の妨げとはならないことが多いので,特に困っていなければ、睡眠時間が短くても、不眠症と言うことはできません。