有効な登校刺激で支援する | 学校他関連機関との連携で不登校を克服する

不登校児を腫れ物に触るように遠巻きにしているだけでは復学は実現しない

 登校刺激をしてはいけない-まるで腫れ物に触るように「何も働きかけてはならない」ことが正道であるかのように長いこと言われてきました。現在でも、そのような考えを持つ学校関係者や専門家は数多くいます。しかし、「どのような働きかけが効果的か」という方向に流れは確実に変わっています。(国策レベルでも、かつては「ひたすら受容すればいつか自然に立ち直る」という姿勢が推奨されていましたが、現在では「節度ある受容」に変わっています。「学校に行けないこと」をやむを得ない事態として受容しても、家で「あれも買って、これも買って」というような要求ばかりがエスカレートするような「無条件の受容」をすれば、家にこもっていた方が心地よくなってしまいます。社会的にも、不登校からそのまま引きこもりになってしまうようなケースが危惧されました)
 そのきっかけの一つとなったのは、小澤美代子さんの『上手な登校刺激の与え方』でしょう。

相談所や家庭・学校などの連係プレーで子供を支援するアプローチ

 小澤美代子さんは,本人,家庭,学校,相談機関との連携により,時期をみつつ登校刺激を行い,まずは別室登校からはじめて本格的な登校へとスモールステップでやっていく方針を打ち出しています。
 相談機関とは,おもに教育相談所や教育センターのことを示し,そこで親や子供のカウンセリングを受けてもらいます。これは形として従来型のカウンセリングであり,小澤さんは具体的な技法については特別なことは書いていません。
 しかし,登校刺激を上手にすることが大切であり,これまで「受容」という言葉のもとに放置されたままの不登校に対して,適切な時期に適切に「登校刺激を用いる」事が回復へと繋がるという事は,当然なのです。

不登校児自身が復帰を模索している場合が多い

 ちなみに多くの子供は,親や教師が「登校」を刺激しなくても,「次の学年になったら行こう」「次の学期になったら 行こう」などと思っています。ただ,登校刺激と同時に,受け入れ態勢も整っていないと,失敗しやすいといえます。あくまでもスモールステップでゆきます。いきなり教室ではなく,まず別室(保健室など)に登校するなどです(学校側も保健室登校の受け入れ準備をしておくなどの準備が必要です)。ステップの組み立ては、例えば「好きな科目の授業だけにまず出てみる」「体育だけは見学にする」などのステップを、本人と相談の上で組立ててゆきます。疲れたら半日とか一日,2日休んでもいいというように「一気に百点」は狙わず、徐々にならしていきます。