パニック障害患者さんをお持ちのご家族の方へ | うつ病との併発があること

発作に対しては淡々と、しかし安心感が増すよう協力してあげましょう

病気を理解する

 周囲の人も病気について理解してあげることが必要です。
 まず、身体に異常がなくとも激しい症状が起きる病気があるということを認識しましょう。また仮病や気の持ちようで治るものではなく、治るまで時間がかかることもあることを理解しましょう。
 「気をしっかり持てば大丈夫」という励ましは、ご本人が「自分は気がしっかりしていないからパニックが起こるのだ」と自分を責める方向で受け取ってしまうことがあります。
 広く「精神力で克服できる」ニュアンスを持った言葉を発することには用心した方がよいでしょう。「大したことない」と言っても、ご本人にとっては「大したこと」なのですから、相手の心を閉ざすだけでしょう。

発作が起きてもあわてず騒がず

 周囲が騒ぐと本人の不安が増します。楽な体勢にさせてやさしく声をかけたり身体を摩ったりして落ち着かせ、「すぐに治まる」と安心させます。
 ご家族ができることはたくさんあります。一つは、発作が起こっても基本的に淡々と接することです。パニック発作の人々は、発作の害を過大評価して萎縮している場合が多いのです。いったん発作が起こると、ご本人が「苦しい、苦しい」と不安を訴えるので、どうしてもご家族は「大変だ、大変だ」と動転してしまいがちです。しかし、それはパニック発作をますます大騒動にしてしまうことです。周囲が大騒ぎするような反応はますますご本人にとってパニック発作の存在感が大きくなってしまいます。
 ご本人にとっては大問題であることを理解しつつ、「あぁ、いつものあれだね」というような、毎回コンスタントな落ち着いた対応をとっているだけで、ご本人にとっての「パニック発作の存在感」は小さくなってゆきます。

外出や通院の同行や食生活のサポート

 広場恐怖があると一人で電車に乗ったり街中を歩くことが困難な場合があります。ご本人の要望があれば、大変なことではありますが、通院や心理療法などの治療で必要な際には同行してあげましょう。また、正しい食生活など日常的なサポートで安定した環境を実現してあげることも大切です。
 「いざという時、事情をわかってくれている人がそばにいる」というだけでも、予期不安を減らし、パニック発作の頻度自体も減らします。

うつ病の併発もあると知っておく

 パニック障害はうつ病を併発することがあり、またパニック障害が治ってきた頃に発症することもあります。適切な対応ができるよう早く気づいてあげることです。
 本人に焦りが見えたら、やんわりと包んであげるような接し方ができればいいですね。
 本人に落ち込みが見られたら、「こういう病気を持っているのだから、落ち込むのは当然」ぐらいの大きく構えたおおらかな態度で接することができれば言うことはありません。