うつ病者への支援 | 支援者(ご家族を含む)ご提案

 以下は、ご友人その他うつ病者を支援する人々へのアドバイスです。もちろん、ご家族も含まれます。

介護者は,ありのままの姿を受け止める「観察する精神」が大切

 病気の回復にはある程度の時間がかかり,その時間を速める事は,あなたにはできません。相手をコントロール出来ないのです。どんな病も一進一退をしながらよくなるもの。このことは当たり前すぎることですが,介護者が焦ってしまうことが,多々あるので,毎日それは言い聞かせた方が精神的にはよいと思います。
 「相手は自分の思うように良くならない。しかしそれでも病気は着実に良くなっているもんだ。その歩みについては自分の気がつかないところもある。」
 そして「観察者の精神で」無評価にあるがままに,患者や自分の状況を受け止めましょう。
 病者も介護者も,互いが,自分自身のあらゆる感情やそれに伴う思考もいったん受け入れる事が,長丁場を乗り切るコツだと思って下さい。
注)観察者の精神となるエクササイズをご紹介します。
 これは,よく使われるイメージ技法です。大切なことは味わうことです。イメージが浮かばなければ,五感・身体感覚などを味わうだけでも十分です。
 「目を閉じ,リラックスして下さい。深呼吸をして落ち着いていくのを感じましょう。
 (十分落ち着いたら)さて,今あなたはあなた専用の映画館にいます。イスの座り心地はどうですか。この映画館からどんな雰囲気を感じますか。十分に味わって下さい。
 さて,この映画館にはスクリーンがあります。3,2,1であなたが,気になる場面が映し出されます。(例えば,患者さんが何度も苦痛を訴え,あなたがそれについてげんなりしているなど)
 その画面をよくながめて下さい。いろんな角度からそれを観察してみましょう。そしてあなたが感じるいろんなことを味わいましょう。・・・(もし,この場面をながめていて,より心地よいものにしたいのなら,イメージの中に魔法使いを呼び入れ,良い場面に変えてもらうようにするのもの一つの手です。また,あなたのすぐそばに賢者がいてアドバイスをしてもらうのもひとつの手です。)・・・十分に味わったらご自分のペースで目を開けて,身体を伸ばして下さい」
 もし,映画館では,心理的な距離が十分とれなければ,「自分が天国に行って,慈愛溢れた賢い守護天使と共に下界を眺めてみる」等にしてみたらいかがでしょうか。

自分自身を守れる人がよい介護者

 一番良い介護者は自分の時間を持てるように工夫できる人です。
 また,関わる人は,複数いた方が燃え尽きずにすみます。
 こうした条件を満たせるほど,現代社会は甘くはないのですが,人とのつながりを普段から作っておきましょう。
 そもそも,もし「癌」だったら,ご近所でもあのお家は大丈夫か,と配慮をしますよね。「うつ病」も立派な病気ですから,苦労が多くて当たり前なのです。できれば,話が出来る人を作りましょう。親戚でも,先程述べた薬剤師さんでもいいです。
 そして,あなたの時間を決めて充電して下さい。
 出来れば家から離れた方がいいでしょう。
 精神的に疲れていたら,うつ病の心理療法のテクニックをご自分でも実践なさって下さい。
 身体も疲れていることでしょうから,マッサージなど受けてみてもいいでしょう。
 介護するあなたも,人から大切にされることが必要なのです。